小樽市長選の総括

19年10月29日更新
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明るく元気なみんなの小樽をつくる会
代表 鳴海一芳

2018年11月28日

1 経過

別添「市長選の経過」のとおり

(補足)
  立候補が確定するまでに様々な議論がありました。

  1.  6月23日の「みんなの小樽」仮事務所開きでは、「すでに先行する迫候補との違いがわからない」、「勝ち目がないと思う」、「市議ではダメなのか」などの意見が出ました。これらの意見に対して、「当面、半年程度活動して、最終的に市長選に立候補するかどうかは改めて相談したい」として、会の発足を了承してもらいました。
  2.  7月4日の市長辞任と50日以内の市長選を受けて7月10日、11日に相談会を開きました。
     市長選について、「短期で勝算に疑問」、「無謀だと思う」、「地盤・看板・カバンがないのに無理」、「現職との違いがわからない」、「次の機会を待つべき」、「撤退も大切な判断」などの意見が出ました。
     これに対して「市民目線で小樽の現状を変える候補がいない中で、立候補を決意した」、「次の選挙が4年後になった場合、立候補が難しくなる」、「資金的に今回の選挙が最初で最後になると思う」、「短期で極めて厳しいが、僅かでも勝てる可能性があるなら挑戦してみたい」などの希望を述べさせていただきました。
     また、議論では明らかにしませんでしたが、一定の支援体制(野党共闘など)ができなかった場合には立候補を見合わせる気持ちもありました。
     半ば、会に参加する皆様の声を押し切る形での立候補になりました。
  3.  その後、瀬尾さんの奮闘もあり、みんなの共同行動が実現し選挙戦に入ってい きました。
     改めて、無理をお願いしたにもかかわらず、ご協力を頂きました事にお礼を申し上げます。

2 敗因と闘いの意義

  1.  最大の敗因は、当初からご指摘のあった「時間がなかった」ことに尽きます。本来、来年4月の統一地方選で行われる予定だった市長選が、森井前市長の辞任によって、8月26日投開票になったため、実質50日しか運動ができませんでした。
     わかりきっていいたこととは言え、知名度の浸透という課題は、想像以上に大変であるということを痛感いたしました。
     選挙は告示前に勝敗が決まる、というお話がありましたが、それは通常の選挙では鉄則であることを実感しました。
     また、公職選挙法の壁があり、一切の奇策、奇襲戦法が不可能であることもわかりました。
  2. 選挙戦の厳しさは予想していましたが、一方で勝敗とは別に大きな意義があるとも考えていました。
    1.  選挙戦で、小樽市民に、原発とカジノ反対を堂々と訴えられることです。これは、市民運動をする中での訴えとは違う重みを持っていると思います。
       現実に、迫さん支持の自民党の人からも「原発は反対」とお話を聞きました。
    2.  小樽市の低迷状況はこのままでは変えることができない、これまでと違った大きな変革を起こす必要があることを理解してもらえる機会になる、と考えました。具体的には不十分な面がありましたが「9策」に示された提案ができました。
       選挙後には路上で「あなたが一番まともだった」との声をかけられました。

3 具体的な反省項目

  1.  候補者の考え、市長として何をしたいのかが十分伝わらなかった。
  2.  森井候補の批判が十分できなかった。森井候補に対する市民からの批判が強いため、相当、支持を減らしていると分析していたが、現実はそうでなかった。
  3.  迫候補の問題点の究明と追及が不十分だった。
    1.  「再起動」は単に市役所内部の立て直しだったのではないか。
    2.  彼に小樽市の再興再生はできない。変化は生まれないという市民の声が強かった。迫市政になってもこのまま悪くなるだけ、という商店街の人の諦めの声もあった。
    3.  5者協定体制(プラスワン)に対する批判が、小樽市政に関心のある市民及び経営者などから強く出ていた。
  4.  「9策」には「稼ぐ」という言葉と、経済偏重ではないかという批判があったが、これを理解し説明する余裕がなかった。また、福祉政策について不十分だった。
  5.  「みんなの共同行動」については、高い評価をもらい注目を浴びたが、本領発揮する時間がなかった。今後に期待する強い声もあったが、一応確認通り8月26日に解散した。
  6.  「みんなの小樽」の事務体制が確立できずに、候補者が事務のかなりの部分を担当し、本来の候補者としての活動に支障をきたした。
  7.  ポスターや法定ビラの写真やレイアウトをもっと工夫すべきだった。
  8.  候補者の居住地に対するアプローチが弱かった。
  9.  争点は「原発、カジノ反対」ではなく、森井市政の是非だった。選挙戦で「原発、カジノ」にふれたことは良かったが、支持につながらなかったのではないか。
  • 渡辺明さん(市民の風・由仁町) 細かな反省点はあるかもしれないが、そこに求められるものがあれば躊躇しない、その先には必ず道は開けると思います。今後のご活躍を期待しています。

4 今後について

  1. 課題
    • 市民運動と連携して小樽の街づくり、特に産業振興と人口対策への参加
    • 原発反対、カジノは小樽にも北海道にもいらないとの声を大きくしていく
  2.  具体策
    • 「みんなの小樽」の課題(原発、カジノ、9策ほか)を主体的に追及すると同時に、この課題に合致する人を応援していきます。
    • 課題の実現のため、街頭宣伝や「9策」の見直しなどを進めます。
    • 「みんなの小樽」と5政党との「みんなの共同行動」の実践と理念を生かしていきます。
  3.  「みんなの小樽」の運営
    • 当初の予定通り、来年5月まで現在の事務所を拠点に活動を続けます。
    • その後については、「みんなの小樽」総会を開き検討します。

上記の総括については、2019年7月25日の定期総会で確認されました。